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提灯とはどういう意味?意外と知らない基礎知識を解説
お祭りや飲食店の装飾、時代劇の小道具などに見かける事の多い提燈は、日本人にとって身近な存在です。
しかしながら提灯とはどういう意味なのか、実は詳しく知らない人も多いはず。
そこで、オリジナルちょうちんを通販ならではの激安価格で制作・販売するオーダーメイド専門店の「提灯卸問屋」が、提灯とはどんなものなのか、詳しく紹介します!
提灯とはどんな意味をもつのか、そして歴史や用途など、意外と知らない基礎知識を解説していますので、どうぞ最後までお読みください。
- 目次
提灯とはどういう意味なのか
提灯とは、竹などでできた伸縮性のある枠に紙を貼り、中に蝋燭を入れて使用する照明のことです。
昔から照明器具として使われてきた提燈の名前の意味や数え方について解説します。
提灯の名前の由来
ちょうちんは、漢字では一般的に「提灯」と書きます。
「提」には手にさげて持つ、ぶらさげるという意味があり、提灯とはその使い方から名づけられた名称なのです。
「ちょうちん」と読む発音は、中国から入ってきた漢字の読み方である唐音に基づいています。
漢字表記については「灯」の旧字である「燈」と用いた「提燈」、掲げるという意味の「挑」を使った「挑灯」などさまざまな表記がありますが、いずれにしてもぶら下げて使用する明かりという意味に変わりはありません。
提灯の数え方
提燈ならではの数え方として浸透しているのは「一張り」で、これは枠に紙を貼る提灯の製作工程に由来しています。
他にも、同じ提灯を二張り分、もしくは同じ形でデザインが左右対称になっている提灯二張り分の事を「一対(いっつい)」と数える場合も。
「一台」、「一個」なども、ちょうちんの数え方として使われています。
日本における提灯の歴史と発展
名前の由来からわかる通り、提灯とは古代中国より日本へ伝来した道具です。
中国からどのように日本へ普及していったのか、国内での提燈の歴史について紹介します。
起源は室町時代、江戸時代に普及
中国から伝わった提灯の枠は、竹ひごを縦向きに組んでおり火袋が畳めない構造でした。
現在でも日本で使われている折りたたみ式のものは、中国ちょうちんを改良した結果、室町時代に誕生したと言われています。
安土桃山時代になると、それまで葬儀の道具であった提燈は携帯しやすいよう軽量化され、戦場や祭礼行事に持ち出されるようになりました。
提灯が多くの日本人に普及したのは、江戸時代中期のこと。
蝋燭が大量生産できるようになってから庶民の間で提灯が広まり、持ち歩ける灯火器として使われるようになったのです。
提灯の名産地
ちょうちんの主な産地は日本と中国で、国内では現在でも各地で製作されています。
江戸時代から続く日本提灯の三大産地といえば、岐阜提灯の岐阜県岐阜市、八女提灯の福岡県八女市、水府提灯の茨城県水戸市です。
他にも、小田原提灯の神奈川県小田原市と讃岐提灯の香川県高松市、名古屋提灯の愛知県名古屋市も有名な国内産地として挙げられます。
日本人の提灯の用途
名前の由来からわかる通り、提灯とは古代中国より日本へ伝来した道具です。
中国からどのように日本へ普及していったのか、国内での提燈の歴史について紹介します。
お祭り
会場に賑やかさを演出する提灯は、お祭りの装飾には欠かせません。
照明にも活躍し、盆踊りのやぐらや来場者の頭上を明るく照らす祭提灯は、夜まで冷めやらぬ祭の熱気を助長させます。お祭の名前をプリントする装飾用の他に、協賛者名を名入れする協賛ちょうちんも祭提灯の定番です。
また日本では提燈そのものが主役となる提灯祭も各地で開催されており、秋田県の秋田竿燈まつり、福島県の二本松提灯祭り、愛知県の尾張津島天王祭は日本三大提灯祭りと称されています。
居酒屋などの店舗装飾
日常生活で最もよく見かける提灯は、飲食店など店舗の軒先に吊るされているものではないでしょうか。
ノスタルジックな雰囲気が漂う赤ちょうちんは、居酒屋を象徴するような店頭装飾です。
屋外に店名や看板メニューなどをオリジナル提灯に印刷することで、道行く人に注目され集客の向上に繋がります。
提燈といえばやはり和の印象が強いですが、素材や本体カラー、プリントデザインを自由に選びご発注いただく事で、和風テイストの店舗だけではなく外国料理店やアパレルショップの装飾などにも使われています。
神前行事
神社に飾るちょうちんには御神灯としての意味があり、拝殿の入り口や参道に吊るしたり、神事に用いたりします。
神様にお供えする灯りとして、厳かな雰囲気や伝統を彷彿とさせる和紙で作成するのが定番です。
お盆
お盆の時期にご先祖様が迷わずに帰ってこられる目印として仏壇に盆提灯を飾る風習が、昔から今でも続いています。
※当店では盆提灯の取り扱いはございません。
お葬式
葬儀の際に門前に飾る一対のちょうちんを門前提灯と言います。
神前用の提燈と同じように御魂に火をお供えする意味が込められているため、「忌中」の文字や家紋の他に「御霊燈」、「御神燈」などの文字を名入れするのが一般的です。
まとめ
特注ちょうちんの制作・注文を格安価格で承る当店が、提灯とはどういう意味なのか、歴史や用途なども踏まえてご紹介しました。
照明器具として中国から日本に伝わった提灯は、時代が変わるにつれて素材・デザインが多様化し、装飾から販促までその用途は多岐にわたります。
日本式の提灯が生まれてからずいぶん経った現代でも、提燈が私たちの日常生活に深く関わり、吊るして飾る文化が人々に根付いているというのは興味深いものですね。
身近な存在である提灯に、より親しみを感じて頂けたら幸いです!